3/10の予算決算常任委員会において、市立病院のR8年度予算が審査されました。
経営的には危機的状況が続いていた市立病院ですが、専門内科による診療体制の確立に一定の目途が立ち、病院経営の前提条件が大きく変化しています。
〇R7年度の状況
R7年度は、R6-10年度を計画期間とする経営強化プランの収支が、R6年度の初年度から計画値よりも大きく赤字方向にずれたことにより、経営強化プランの改定を余儀なくされた形でスタートしました。
改定見直しにあたっては、病床削減や診療科統廃合が必要とも考えられていましたが、R7年度下半期から医科大学と連携しての消化器内科体制の確立に目途がついたこともあり、病床維持・診療科増により収支均衡を目指す方向となりました。
一般病床(稼働病床224床)の病床利用率は、循環器内科の医師数増、消化器内科の新設などもあり、当初予定68.8%だったものが、決算見込74.9%まで伸び、赤字額も7.4億円の予定が5.0億円まで減少の見込みとなりました。
一般会計からの繰入金は予定額通りではありますが、産科医療経費の拡大などにより17.2億円と過去最大になっています。
資金不足について単年度でおよそ7.8億円が不足しましたが、国の新たな制度として、資金不足に対応する病院事業債(経営改善推進事業)の発行が認められたことにより、年度末の一時借入金を含めて22億円を借り入れることで対応しています。
〇R8年度予算
R10までの経営強化プラン改定版の初年度となります。
長らく課題であった内科の診療体制が、総合内科2名・循環器内科5名・消化器内科3名・腎臓透析内科2名の合計12名となり、総合内科医の退職以降、各種の計画で目標としていた人数に達することになります。
また、札幌圏東部に形成外科を標ぼうしている病院が少ないことから、新たに形成外科も設置される予定です。
R8年度予算では、一般病床の病床利用率は81.3%、赤字額4億円、一般会計繰入額17億円となっており、診療体制の充実により達成可能な計画値となっていると考えられます。
R10年度にかけて収益を伸ばし、収支均衡を目指す方向が示されています。
資金不足への対応については、R7年度と同様に病院事業債(経営改善事業)を活用し、また、過去の一般会計からの長期借入金残高約25億円を一括して借り換えにも本事業債を活用できることから、31億円を発行する予定です。2年間で合計53億円を借り入れることにより、当面の資金繰りの心配はなくなりますが、返済が本格化するR11年度以降の資金繰りについては予断を許さない状況になっています。
