10/7(水)〜10/9(金)まで経済建設常任委員会の先進地行政調査として静岡県三島市、静岡県富士宮市、静岡県藤枝市を訪問しました。
各常任委員会は議員の4年の任期中1年目と3年目に、先進地行政調査を行っています。
今回は、公募によるイベント振興事業の視察に三島市を、フードバレー構想の視察に富士宮市を、民間活力を導入した駅周辺拠点施設整備の視察に藤枝市を訪れました。
台風18号が東海地方に上陸する中での視察となりましたが、幸運にも予定していた特急列車が運休になった以外には大きな影響を受けずに日程をこなすことができました。
1.静岡空港
静岡県への視察と言うことで、新千歳空港から今年6月に開港したばかりの静岡空港へのフライトとなりました。空港自体は視察先ではありませんが、立ち木問題や就航航空会社の動向、どのくらいの利用があるのかなど注目の地方空港ということもあり私としても関心がありました。
降り立った第一印象は意外と人が多いということでした。空港が狭いということもありますが、韓国や中国からのお客さんも多く、昼食を予定していたレストランは行列が出来ていました。また、伺ったお話の中には静岡の方はこれまで飛行機で移動することがそれほどなかったので、搭乗客以外にも飛行機を見に空港に来る人が多いというお話がありました。確かに初日は台風で大雨でしたが、最終日は良い天気で多くのお客さんが展望台デッキで飛行機を見送っていました。
飛行場へのアクセスはバスのみで、初日は静岡駅まで出ましたが東名高速を通りおよそ1時間掛かり、かなり厳しいものを感じました。
静岡市を中心とした静岡中部の方であれば比較的便利ではないかというお話や、国際線は欧米路線があるわけではないので使うかどうか分からないというお話を伺いました。また、北海道からもそうですが、成田以外は欧米路線が少なくまた地方から成田に出るのは大変なので韓国の仁川空港経由が欧米路線を使うには便利という日本の航空行政の問題がここでも出ていると感じました。
2.公募によるイベント振興事業(三島市)
三島市では旧東海道宿場町だった中心市街地活性化のために、平成8年から街中がせせらぎ事業、平成13年からイベント振興事業、平成20年からみしまコロッケの取り組みが進められています。
街中がせせらぎ事業は、市内に富士山からの湧き水が豊富なことを活用し、水の仕掛けを街中に作り出し交流人口を高めることを狙ったものです。住民-企業-行政が400回以上の対話を重ね、ハード及びソフト事業が実施されてきました。町並みが美しくなり訪れる人も増えて、住民の意識も高まり活気が出てきたとのことです。取り組みの継続と無関心層のまきこみなどが課題として挙げられています。
イベント振興事業は、商店街の活性化を目的として進められているもので、毎年度20件弱程度のイベントに補助金を出しています。このうち、例年行われているイベント以外のものを公募により募り、TMO(タウンマネージメントオーガニゼーション)が認定しています。TMOは地元商業者、地権者、消費者など様々な人々が参画した機関になっていますが、調整役を商工会議所が担っています。イベントのマンネリ化、人手不足、財源などが課題となっています。
みしまコロッケの取り組みは、中心市街地にお金を落とす仕組みづくりとして、静岡県内他市でのB級グルメの取り組みを参考に進められているものです。市内でとれるメークインを使用したコロッケをみしまコロッケとして宣伝し、市内250店舗で販売されています。また、B級グルメの祭典であるB-1グランプルに出場するなど外部に向けた情報発信に力を入れています。非常に注目されている取り組みですが、メークインの数量の確保が難しく、通年で提供できていないことが課題となっています。
3.フードバレー構想(富士宮市)
私も過去の一般質問で食を中心とした産業集積という観点からフードバレーという考え方について取り上げたこともあり、今回の視察先の中で最も注目していた市です。
富士宮市では食によるまちづくりをフードバレー構想と名付け、総合計画の諸施策の推進についても食をキーワードにするなど市全体で食を中心としたまちづくりを進めています。
地域全体での盛り上がりとしては、平成12年に中心市街地活性化ワークショップに参加していた人たちを中心につくられたやきそば学会の取り組みにより、昔から地元で食べられていた富士宮やきそばを外部に向けてPRし大きな成果を挙げています。富士宮やきそばは麺のコシの強さ、肉かすの使用、イワシなどの削り節をふりかけるのが特徴のやきそばです。全国のB級グルメが集まるB-1グランプルで富士宮やきそばが二連覇するなど知名度があがってきており、富士宮やきそば目当ての観光客が年間60万人、過去6年間の経済効果が217億円と計算されています。また、富士宮やきそばの成功により、その他の地域資源であるにじます、豚、地酒などをやきぞば同様に外部に発信していこうという取り組みが進められています。
行政としては、食の豊富な資源を生かした産業振興、食のネットワーク化による経済の活性化、食と環境の調和による安全安心な食生活、地食健身・食育による健康づくり、食の情報発信による富士宮ブランドの確立という5つの視点から、様々なフードバレー推進事業を進めています。
特徴的なものとして、市内で生産された農作物のうちガイドラインを満たした優れたものをフードバレー推奨農産物として認定する制度づくり、東京農業大学との連携によるフードバレーショップの開催・バイオマス資源のエネルギー化研究・食の大学講座の開催、小学生向けの食のかるたの作成、休耕田を利用した市民参加による自然農法の稲作研究、富士宮特産品学習ノートの作成などがあげられます。
企業誘致に関しては、フードバレー構想以前から富士山麓の清水を利用した食品関連企業が進出していたと言うことで、オランダのワーヘニンゲン周辺のフードバレーというような位置付けとはかなり違ったものではありますが、狙いとしては食品関連企業の誘致を進めたいというものがあるとのことです。
富士宮やきそばの取り組みが好例ですが、特に、外部への情報発信には力を入れられおり、また、フードバレー構想として食を中心としてまちづくりと言うことを明確に打ち出すことにより、より発信力が高まっていると感じました。
4.民間活力を導入した駅周辺拠点の整備(藤枝市)
藤枝市は静岡市のベッドタウンとして駅周辺にマンション等の立地が進んできており、新たな課題に対応した中心市街地活性化事業が進められています。
藤枝駅周辺の中心市街地は、乗降客は多いものの商業集積の吸引力が低下しているため街なかに人が流れていない、街なか居住の量は増えているが暮らしを支える機能や環境が不十分といった課題があがっていました。
平成20年から新たな中心市街地活性化基本計画に沿って、都市基盤整備、にぎわい拠点づくり、にぎわい効果の波及といった取り組みが進められています。
中でも、旧国鉄の跡地では、土地売却・民間開発によるホテルや商業施設、温浴施設などの含まれた2棟の商業ビルの開発が行われており、また、旧市立病院跡地では、にぎわい拠点づくりとして事業用借地権の設定による民間開発により商業テナント、シネマコンプレックス、市立図書館が入った5階建てのBiVi藤枝と名付けられた施設の開発が行われています。
事業用借地権による民間開発手法は、江別駅前のえべつみらいビルと同様の手法です。20年間市から民間事業者が土地を借り受け商業施設を建設し、施設の一部を市立図書館として市が借り受けるという形です。
商業施設のテナントは埋まっており、引き合いは十分にあるとのことでした。市立図書館はオープンから8ヶ月で30万人以上の来館者が来ており、シネマコンプレックスとの相乗効果で施設自体にも多くの来場者が来ているとのことでした。
今後はソフト事業を進めていくことで、にぎわいを波及させていくことを目指しており、歩行者天国の開催などが行われています。
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