自治基本条例可決

 6/10の本会議で自治基本条例が可決されました。
 市民懇話会のスタートから4年の歳月をかけてつくられたものですが、今後は条例の基本理念や基本原則にそって市民自治の取り組みを進めていくことが重要です。
 本会議の採決では、伊藤議員(無所属)が市民の権利についての条文が市民懇話会の最終報告に比べ大きく後退しているとのことで反対されました。
 その他5人の議員が賛成の討論を行い、賛成多数で可決となりました。
 私の意見は討論で述べさせて頂きましたので、討論原稿を以下に記載いたします。
「議案第15号 江別市自治基本条例の制定について、討論致します。
 自治基本条例については、条文自体ももちろん重要ですが、条例案をつくりあげていくプロセスや、条例制定後の実際の市民参加の取り組みというのものも大変重要だと考えております。
 そこで、先ず、自治基本条例が議会に提出されるまでのプロセスについて意見を述べさせて頂きます。
 平成17年6月に自治基本条例市民懇話会が設置され、市民懇話会の中で多くの議論を重ねられ、最終報告をまとめられた点は大変評価できるものです。ただ、多くの市民の関心を高められたかという点については課題が残るものだったと考えています。
 例えば、中間報告の後に市内で実施された市民向けの意見交換会は4回に留まっており、神奈川県大和市が様々な説明会を63回行い1462名の参加者を集めた事例などと比較しますと、もう少し市民全体を巻き込む工夫ができなかったのかと残念に感じます。
 次に平成19年11月に、自治基本条例制定審査委員会が設置され、具体的な条例案の作成作業に入るわけですが、懇話会で提出された最終報告と、市側が作成し制定審査委員会の審査のたたき台となった条例原案とでは、明らかなギャップがあるにも関わらず、適切な説明や解説がなく、一連の条例制定プロセスの中で不透明さが残る結果となりました。
 そもそも、市民懇話会と制定審査委員会の二段構えの進め方についても、適切であったのか否か疑問が残るものであったと考えます。
 また、制定審査委員会中間報告への市民意見募集には25件175項目と多くの意見が寄せられましたが、意見に対する市側の考え方について制定審査委員会の中で十分に議論がなされたとは言えず、市民意見の取り扱いについては大きな課題が残ったと考えております。
 次に、各条文について意見を述べさせて頂きます。
 先ず、条文全体の評価についてですが、市民の知る権利、市政に参加する権利、市の説明責任が明記されており、また、情報共有の推進、市民参加の推進について必ずしも十分とは言えないまでも一定の内容が記載されていることから、今後の江別の市民自治の発展に寄与するものと考え一定の評価をいたします。
 前文については、歴史的経緯を表現した文章についてアイヌ民族などへの配慮が必要であり、今後の見直しの中でこれらの検討を求めるという意見に私も同意いたします。
 第4条、第22条の市民参加・協働の原則と知る権利の尊重については、これらは尊重ではなく保証されなければならないものと考えますが、本質的に市民が持っている権利であり市により保証されるという性質のものではないという市の解釈に一定の理解を致します。
 ただし、そのような解釈だからと言っても、市がこれらに責任を持って対応しなければいけない点については何ら変わりがないことについては強く指摘しておきます。
 第9条、第10条の議会及び議員に対する条文については、議会自らが様々な論点を出し合い、条文を整理しなければいけないものであったと考えますが、これまでのプロセスの中で議論が不足していたと考えられ大変残念です。
 地方分権が叫ばれる中、地方自治制度上の二元代表制の元での議会の役割というのは、今後益々重要になってきます。
 また、自治基本条例の制定により、議会という機関として、市民への説明責任や市民参加が今後より一層求められることになります。
 今後、議会としては、これらについて基本的な事項を定めるためにも、特別委員会の結審で指摘されておりました議会基本条例の制定について動き出さなければならないと考えるものです。
 第21条、第24条の情報共有と市民参加の推進における市の努力規定については、これらは単に努力すれば良いものではなく、市の義務と言えるものです。
 市の解釈では、直ぐに対応できないもの、限りがないもの、望ましいが必ずしもその通りには成り難いものなどに対して努力規定を使っているとのことですが、大きな責任を持った努力規定であることを強く指摘いたします。
 第24条の市民参加に関する条例については、速やかに多くの市民を巻き込んで条例制定に動き出すべきと考えます。要綱ではなく、条例の制定を行うべきです。
 その際は、今回の自治基本条例の制定プロセスについて反省すべき点はしっかりと反省し、多くの市民に関心を持って頂く手法を検討することを強く要望します。
 第26条の住民投票の規定については、この条文では地方自治法上に定められている直接請求による条例制定と実質的に変わりがなく、自治基本条例で定める意味がありません。
 今後の見直しにおいて、常設型の住民投票の手法を入れ込むことを模索すべきと考えます。
 第28条の市民自治によるまちづくりに関する施策等の評価については、評価のための組織をつくらなくても、既存の審議会等で十分に取り組みをチェックできるとのことですが、市が言うとおりチェックできるか否かを私なりにチェックさせて頂きたいと考えます。
 以上、多くの課題・問題のある条例であり、私が修正権を持っていれば修正案を出したいところではありますが、大事なことはつくって終わりではなく。市、議会が条例の理念に基づいて、実際の市民参加の取り組みを進めていくことです。つまり、これからが最も重要となります。
 また、条例制定を機に多くの皆様に市民自治について関心を持って頂くことも必要と考えます。
 そのためにも、多くの市民をまきこんでの市民参加に関する条例の制定に速やかに動き出すことが改めて重要であることを指摘したいと思います。
 本条例が江別の市民自治を発展させる大きな一歩となることを願い、本条例に賛成の討論と致します。」

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