今回の一般質問は、中期財政見通しと上下水道の施設整備料金改定について取り上げました。
1. 中期財政見通しついて
毎年、第3回定例会前の委員会に提出されている中期財政見通しの資料について質問する。
(1) 対象者や目的、意図について
岡:毎回、翌年以降の3年間で基金が激減するという見通しになっており、本当に厳しくなったときに危機感を持った理解ができないのではないかと危惧している。
そもそも、中期財政見通しは誰を対象にどのような目的、意図で作成されているのか?
市長:中期財政見通しは、予算編成業務を担当する部局が、毎年度、その時点における制度や政策などを踏まえ、中期的に必要となる財源の総量を試算することを目的として、次年度以降の財政運営に活用するために作成する資料である。
予算編成方針の説明に合わせて、全部局に周知しており、参考資料として、予算決算常任委員会に報告している。
(2) 普通会計ベースでの作成の考え方について
岡:資料が普通会計ベースで作成されており、議会で審査する一般会計と微妙な差がある。どのような理由で普通会計で作成しているのか?
市長:市では、例年、6月から7月にかけて、国へ報告する決算統計資料を作成しており、その資料の数値を使用して、中期財政見通しを作成しているため、決算統計の作成ルールに合わせて、中期財政見通しは、普通会計で作成することとしている。記載方法については、他の資料との比較も考えられることから、わかりやすい手法について、検討していきたい。
(3) 投資的経費の見通しについて
岡:投資的経費については10年先までが記載されているが、毎回、5年先からはほぼ白紙であり、実態と合わない状態になっており、問題があるのではないか?
総務部長:将来的に整備の必要性はあるものの、実施年度や事業費が決まっていない事業などについては、年度や事業費を固定することが難しいことから、資料に記載していないが、老朽化が進んでいる市有施設が数多く存在するといった状況を勘案すると、将来の投資的経費について、できるだけ幅広く推計する必要性があると認識している。
今後、年度や事業費を固定せずに事業内容のみを記載するなど、記載内容の変更について、可能な手法を検討していきたい。
(4) 歳入増減の要因分析について
岡:昨年の一般質問で検討することとなっていた歳入増減の要因分析の検討状況は?
総務部長:昨年度に作成した資料では、特に、固定資産税については、地価の上昇や新築件数などの状況を踏まえて積算するなど、作成時点で把握している分析要素を収入額の見通しに反映し、資料を作成している。
引き続き、歳入増減の要因分析につきましても、わかりやすい資料への表記を検討していきたい。
2. 上下水道の施設更新と今後の料金及び使用料改定について
(1) 上下水道における施設更新の考え方について
岡:上下水道施設の更新に関する現在の考え方について伺う。
水道部長:現在、令和元年に策定した上下水道ビジョンに基づき、向こう10年間の施設更新を計画的に進めている。
まず、上水道の施設更新につきましては、古くなった管を中心に、計画的に更新を進めてきたことにより、法定耐用年数40年を超えた管路の割合は、全国平均を大きく下回っており、良好な状態にあると認識している。
法定耐用年数の1.5倍に当たる60年を更新サイクルとして試算した事業費をベースに平準化を図り、老朽度、重要度などを考慮した優先度の高い管路から更新を進めてきた。
下水道の施設更新につきましては、標準耐用年数である50年を超えた老朽管の割合は、令和5年度末時点で15.7%となっているが、標準耐用年数はあくまでも管理上の目安とされており、これを超えた場合においても直ちに使用できなくなるものではない。
下水道は、管の内側の劣化状況について的確に把握できることから、適切な点検調査を実施することで、長く使用し続けることが可能であり、これまでも、マンホールからの目視点検や、腐食が発生しやすい箇所の点検、管内テレビカメラ調査のほか、地中レーダーを用いた道路の空洞化調査の実施などにより、常に管の状態把握に努めている。
こうした点検調査の結果、緊急度の高い破損箇所が発見された場合は早急に修繕工事を実施するとともに、直ちに事故に直結しない破損箇所については、優先順位を付けたうえで、改築・更新工事を実施している。
岡:水道管の法定耐用年数は会計上の減価償却における考え方であり、実際に使用可能な年数とは異なると考える。水道管で平均すると法定耐用年数の1.5倍の60年とする根拠は?
水道部長:水道管を実際に使用できる年数について、国のアセットマネジメントの実施マニュアルに示されている更新基準や、市が実施した水道管の腐食状況等の調査結果などから、法定耐用年数の1.5倍の60年程度は使用可能であると想定している。
なお、この調査は、埋設から30年経過した水道管を平成22年度に、40年経過した水道管を令和2年度に、実際に掘削して点検したもので、その結果、水道管の腐食度合は軽度であり、管周りは腐食抑制効果のある砂で保護されていたことから、60年程度は使用可能であると想定したものである。
岡:下水道管について、老朽化が進むほどほど道路陥没などの事故割合が高くなると考えられるが、これまでの取り組みにより、事故を抑制できているなどの具体的なデータはあるか?
水道部長:現状として、老朽管の割合は上昇しているものの、重大な事故につながるような陥没事故は発生しておらず、軽微な陥没も年3件程度にとどまっていることから、これまでの取り組みの効果が出ているものと認識している。
下水道管は、適切な点検調査を実施することで、長く使用し続けることが可能であり、健全な状態が確認されれば改築更新は行わないため、老朽化率は上昇するが、標準耐用年数はあくまでも管理上の目安とされており、これを超えた場合においても直ちに使用できなくなるものではないことから、引き続き適切な維持管理に努めていく。
(2) 今後の上下水道料金及び使用料の改定の必要性について
岡:江別市においては、昭和58年1983年の水道料金の値上げ、昭和59年1984年の下水道使用料の値上げ以降、消費税の影響を除くと値上げを行ってこなかった。
近年のインフレ傾向や、老朽化を踏まえた施設更新が必要なことを考えると、今後料金への反映も避けられないであろうと推察されるが、現時点での上下水道料金の見直しの必要性をどのように考えているのか?
水道部長:上下水道ビジョンの計画期間の終盤である令和9年度以降は、上下水道事業とも単年度収支が赤字となる見込みであり、今後も安定したサービスを継続していくためには、適切な時期に料金改定を行う必要が生じるものと考えている。
岡:適切な時期に料金改定を行う必要が生じるものと考えているとのことだが、いつから議論するのか? また上げ幅の見通しは?
水道部長:今年度から令和11年度がスタートする次期上下水道ビジョンの策定に向けて作業を開始したところであり、この策定作業の中で、料金改定の必要性についても、検討していく予定である。したがって、改定率につきましても、現段階で示せるものではない。
料金改定をする際は、まず、市の料金改定案を上下水道事業運営検討委員会へ諮問し、その後、同委員会の答申内容を踏まえ、条例改正案を議会へ提案することになる。
2025年(R7年)6月議会(第2回定例会)の一般質問
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