令和3年度(2021年度)病院の決算

9/16,20に予算決算常任委員会が開かれ、市立病院について部局と市長への質疑が行われました。
 
〇決算概要
入院患者数一日平均 180人(1人減)
外来患者数一日平均 546人(42人増)
一般病床利用率 68.0%(0.1ポイント増)
※ ()内は前年度比
 
黒字額 1億7550万円(前年度は赤字のため皆増)
累積赤字額 117億3279万円(1.8億円減少)
不良債務残高 4億5930万円(3.7億円減少)
債務超過額 7億6697万円(6.3億円減少)
一般会計繰入金 15億1363万円(約7800万円増加)
※ ()内は前年度増減比
 
令和3年度は、経営再建3年間の集中改革期間の2年度目となっていましたが、R2年度に続き、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました。コロナ関係の国・道からの補助金が約10億円入ったため、純損益は8年ぶりの黒字となりました。見た目の上ではコロナ補助金が入ったことにより、収支均衡を達成していますが、診療収益は計画通り達成できておらず、経営再建の先行きは依然として不透明なものになっています。
令和3年度内では消化器内科医師が1名退職するなど、経営再建の重要な柱である医師の確保も計画通りには進んでおりません。
 
〇資本金の減少(減資)
・減資とは何か?
資本金を取り崩し、過去の赤字が積み上げられた累積欠損金の補填にあて、双方を相殺することが減資です。今議会で、R3年度決算と合わせて、117億円の累積欠損金を109億円の資本金で相殺し、8.7億円まで減少させるという議案が提出されました。
平成26年度の法改正で、自治体病院においても減資を実施することができるようになっています。
 
・なぜ巨額の累積欠損金と資本金が積みあがるのか
自治体病院では、病院建築や医療機器購入のおよそ半分は、自らの収益ではなく、一般会計からの負担金で賄うことができます。
病院建築や医療機器といった償却資産の減価償却費分は、自らの収益だけでは賄いきれないことになり、収益計算書上は赤字となり、累積欠損金が積みあがっていきます。
一方、一般会計からの負担金は、貸借対照表上の資本金に積みあがっていきます、
このようにして、累積欠損金と資本金が巨額になっていきます。
尚、今後は一般会計からの出資金の一部を資本金とせず、収益に充てるという考え方が検討されています。
 
・なぜ減資を実施するのか?
資本金と累積欠損金との相殺は貸借対照表上のもので、実際の現金がやり取りされるものではありません。また、減資を行ったからと言って、収支の改善に何ら影響を与えるものでもありません。
R3年度末で債務超過額7.7億円、負債総額80億円というものが病院の債務の実態を表している数字ですが、100億円以上の累積欠損金の解消が必要であると誤解を与えているところがあり、減資を行うものです。
民間企業であれば資本金の減少は企業の信用力に影響を与えるとされていますが、公営企業は自治体の信用力により資金調達しているため問題は生じないとされています。
 
・減資の経緯
R2年のあり方検討委員会で減資の検討について提言があり、経営再建計画の中でも減資の活用について検討を進めることとしていました。
R4年4月より公営企業法全部適用となり、これまで市長が持っていた病院経営に対する裁量が新たに設置された病院事業管理者に移されました。管理者から職員一丸となって目指すべき目標を明らかにするために早期に減資を行うべきであるとの提案があり、6月の経営評価委員会においても減資行うべきとの意見があったことから今回の議案提出になっています。
市民説明については、広報紙での特集記事や、経営再建についての意見募集を行っているが、説明会の開催などについても今後、協議して対応するとしています。
 
・市長の政治責任
自治体病院会計の仕組み上の問題はありますが、経営計画上は赤字で良しとしてきたわけではなく、これまでも一貫して収支均衡を目指していました。
しかしながら、過去の赤字の累積である累損欠損金が、ここまで巨額になったことの積み上がりの最終的な責任は市長にあると答えられています。
市民に負託されて市長の職を担っており、公約にも病院の経営再建入れているため、再建を果たしていくことが責任であると考えていると答えられています。
 

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