3/10の予算決算常任委員会において、市立病院のR4年度予算が審査されましたので、3/17には理事者質疑も行われましたので、状況を整理しておきたいと思います。
〇R3年度の状況
R3年度は経営再建に向けた3年間の集中改革期間の2年目となり、前年度に続き、各診療科毎に確度を高めた目標値を設定して予算を策定していました。
R3年度の診療収益の見込額は、R2年度決算額からは2.5億円ほど増加するものの、入院・外来ともに計画通りに患者数は増えず、当初計画比4.4億円、8.5%のマイナスとなっています(病床利用率は当初計画76.6%、実績見込69.7%)。
一方、新型コロナウイルス感染症重点医療機関の指定を受け、陽性患者の受入れやPCR検査への協力により、国からの新型コロナ関連の補助金が8.2億円が入り、大きな増収要因となっています。
これらの結果により、R3年度の純損益の見込みは、当初予算では1.3億円の赤字でしたが、見込額では220万円の黒字となる予定です。
3年連続していた年度末の資金不足に対応するための借り入れも行う必要がなくなっています。
新型コロナによる患者数の減少による減収よりも、国の補助金による増収の効果が大きかった1年となり、数字上はR5年となる予定であった収支均衡を達成しています。
〇R4年度予算
集中改革期間の最終年である3年目に当たり、収支をより改善させる計画となっています。
診療収益の予算額は52.5億円であり、R3年度実績見込からは11.3%の増加となります(病床利用率の計画値は74.9%)。
常勤医師がR3年度当初より2名増え34名となること、非常勤医師が3名増え、常勤医師との合計で40名となることなどにより、収益を上げる計画となっています。
新型コロナ関連補助金は引き続き6.2億入る予定です。
新型コロナの補助金により、予算書上のR4年度の純損益見込みは1.7億円の黒字となっています。
今回、集中改革期間の計画から約10億円増加した電子カルテなどの設備投資(建設改良費)が議論となりました。設備投資に対する償還が、R5年から返済が始まる一般会計からの借入金返済に上乗せされる形となるため、償還計画の実現性に疑問が生じるからです。
当初、集中改革期間中は、電子カルテの更新を遅らせる方針でいましたが、サーバが止まるなど不具合が生じており、また、メーカ側より部品供給ができなくなる可能性の打診を受けたため、病院の基幹システムとして他に優先して更新が必要との見解が示されています。今後は、借入金返済と起債償還を実現できるように設備投資を調整していく考え方も合わせて示されています。
尚、R4年度から市立病院は地方公営企業法の全部適用となり、病院長とは別に新たに病院事業管理者が設置されます。病院事業管理者は組織の運営や体制の構築に関する権限が市長より委譲されるため、これまでより効率的な病院経営が期待されます。
2022年(R4年)3月の予算決算常任委員会(R4年度市立病院予算審査)
予算決算