2019年度(H31年度)予算審査

3月11日から3月18日にかけて、平成31年度(令和元年度)予算を審査する予算特別委員会が開かれました。 平成31年度の一般会計予算は、江別の顔づくり事業の基盤整備完了に向けた取り組みや、新栄団地建替事業、大麻駅跨線人道橋の改修準備などの継続事業に加え、社会保障費(扶助費)の増加が続く中での編成となりました。 標準財政規模が240億円台で推移する一方、収支不足を補うために、依然として財政調整基金等から約9億5,000万円の繰り入れが必要な厳しい財政状況にあります。

〇除排雪事業 冬期間の道路交通確保のため、歩道ロータリー除雪車13台を含む体制で市内約172キロメートルの歩道除雪を運用しています。 今冬の大雪による交差点の見通し悪化や「置き雪」の課題に対し、次シーズンに向けた雪山上部のカットや作業の工夫など、安全性確保に向けた検討が行われています。 また、公園への人力による雪入れについては、施設に影響のない範囲で容認する一方、重機による投入は禁止するルールの周知を徹底します。

〇野幌駅周辺の整備(顔づくり事業) 野幌駅周辺の道路や駅前広場などの基盤整備について、平成31年度内の完成を目指して事業を推進します。 これまでの整備により、南北のアクセス向上や民間開発の進展、市民満足度の上昇といった効果が見え始めており、事業完了後の平成32年度からは詳細な検証が進められる予定です。 未設置の信号機については、整備完了後の交通状況を見ながら、公安委員会への要望を継続します。

〇住宅取得支援事業(継続) 平成28年度から開始された、親と同居・近居する世帯等への助成は、3年間で約1,100人の転入(社会増)をもたらすなど、定住促進に大きな成果を上げています。 平成31年度は「江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の最終年度として事業を継続し、今後はこれまでの実績を踏まえて平成32年度以降のあり方を検討します。 また、市内業者による施工が地域経済の活性化にも寄与しており、高い利用者満足度を得ています。

〇学校教育とICT活用 「地域一体型学校の顔づくり事業」として、全25校で38の特色ある事業を展開し、地域と一体となった教育活動を推進します。 「社会人による教育活動等支援事業」では、アイヌ文化、芸術、国際交流などの専門知識を持つ社会人を講師として活用し、体験活動の充実を図ります。 また、性的少数者(LGBT)の児童生徒への配慮として、中学校8校のうち4校で女子のスラックス選択を可能にするなど、合理的配慮に向けた取り組みを強化します。

〇待機児童解消と教育・保育環境 待機児童解消のため、平成31年4月には民間保育園3園の新設などにより、全体で155名の定員拡大を図ります。 保育人材の確保に向けて「保育士等人材バンク」の登録促進や「子育て支援員研修」を実施し、即戦力となる人材の養成に努めます。 また、内閣府が推進する「企業主導型保育事業」についても、待機児童解消の有力な手段として誘致・周知を図ります。

〇市立病院の経営改善と体制刷新 平成30年度末の純損失が約7億7,000万円に達する見込みであり、極めて深刻な経営状況にあります。 内科系医師の不足が最大の課題となっており、病院長を中心に大学医局や民間医局への働きかけを強め、常勤医師の招聘に注力します。 新たな取り組みとして、訪問診療へのモバイル端末導入による業務効率化や、入院患者への口腔健康管理の充実、病院広報誌「いたわりPlus」による積極的な情報発信を進め、経営改善を目指します。

〇健康都市推進と産業連携(新規) 「食と健康に関する実態調査」の結果に基づき、不足している「野菜摂取(プラス90グラム)」の啓発を強化し、特に若い世代へのアプローチを重点的に行います。 新規事業として、農業者と商工業者が連携して試作品開発を行う「産業連携新商品開発支援」を実施し、地場産品の付加価値向上と観光資源の創出を図ります。 また、自転車で景観や食を楽しむ「サイクルツーリズム」の推進にも着手します。

〇災害対策と地域防災力の向上 北海道胆振東部地震の教訓を踏まえ、冬の避難所における寒さ対策として、アルミマットの増強やストーブ、カセットコンロの新規備蓄を進めます。 水道事業では、ブラックアウト対策として上江別浄水場の停電対策基礎調査を実施するほか、上江別小学校への「災害時給水栓」の設置や給水タンクの増設を行い、応急給水体制を強化します。 また、市民向けの「ゲートキーパー養成講習会」を拡充し、地域全体での見守り体制を構築します。

〇空家対策と定住促進の統合 「江別市空家等対策計画」に基づき、札幌司法書士会や不動産業協会との連携協定を推進し、空き家の流通促進と適正管理を図ります。 平成31年度からは「大麻地区住環境活性化事業」と「移住促進事業」を統合し、「定住促進事業」として全市展開します。 東京圏からの移住者に対し、北海道と連携して最大100万円を支給する「移住支援金」制度を新たに開始し、労働力不足の解消と人口流入を促進します。


〇消費税率引き上げに伴う「プレミアム付商品券」 2019年10月の増税による影響緩和策として、住民税非課税者や3歳未満の子を持つ世帯を対象としたプレミアム付商品券事業が実施されます。
2万円で2万5,000円分の商品券が購入可能で、最大5,000円のプレミアムがつきます。対象となる低所得世帯が一度に2万円を用意するのは大きな負担であるとの指摘があり、市は1セット4,000円(5,000円分)単位での分割販売を検討しています。

〇学校教育における「合理的配慮」とLGBTへの対応 性的少数者(LGBT等)の児童生徒への配慮について、中学校全8校のうち4校で、女子生徒がスカートかスラックスを自由に選択できるようになっています。残りの4校も個別相談で対応しており、教育委員会はさらなる柔軟な対応を促しています。

〇ラグビーワールドカップ公認キャンプ地の受け入れ オーストラリア代表チームのキャンプ地受け入れ(道立野幌総合運動公園)は、総事業費約2,800万円のうち、更衣室や医務室などの仮設設備費について北海道と2分の1ずつ負担します。セレモニーに加え、学校訪問や練習公開、ラグビー教室などを通じて、市民が世界トップレベルの選手と触れ合う機会を創出します。

〇大麻駅跨線人道橋の改修 供用開始から50年以上が経過し老朽化が著しい大麻駅跨線人道橋の改修計画が示されました。国が管理する国道12号の歩道橋との接続維持や、工事期間中の歩行者通行の確保が必須条件となります。平成31年度に地質調査や予備設計を行い、最短で5年後(平成35年度ごろ)の供用開始を目指します。

〇財政調整基金と今後の運営 財政調整基金の年度末残高は約13億5,000万円(当初予算ベース)となる見込みであり、目標とされる24億円(標準財政規模の1割)を大きく下回る状況にあります。 今後、本庁舎の建て替えや市立病院への継続的な支援など、多額の財政需要が見込まれています。 事務事業のさらなる取捨選択や一般財源の削減など、将来にわたる持続可能な行政運営に向け、より慎重でシビアな財政運営が求められています。

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