2018年度(H30年度)予算審査

3月9日から3月19日にかけて、平成30年度予算を審査する予算特別委員会が開かれました。

平成30年度の一般会計予算は、江別の顔づくり事業や学校施設の耐震化後の大規模改造、新栄団地建替事業などの継続事業に加え、社会保障費(扶助費)の増加が続く中での編成となりました。 市税収入や地方交付税などの一般財源総額が260億円台で推移する一方、収支不足を補うために、財政調整基金から約6億5,400万円、減債基金から2億8,000万円を取り崩すなど、依然として10億円を超える基金投入が必要な厳しい財政状況にあります。

除排雪事業 冬期間の道路交通確保のため、9億2,000万円規模の事業費(燃料費含む)を計上しています。 市内一斉除雪の機動力を強化するため、除雪車両やオペレーターの確保に努めており、現在は179台の車両体制で運用しています。 また、異なる道路管理者間での「交換除雪」についても、効率化の観点から継続的に検討が行われています。

野幌駅周辺の整備(顔づくり事業) 野幌駅周辺土地区画整理事業や街路事業を推進し、平成30年度には野幌駅南口駅前広場の旧鉄東線部分の整備やロードヒーティング、バスシェルターの設置を完了させ、平成31年春の供用開始を目指します。 また、旭通りから7丁目通りまでの「東西グリーンモール」の整備や、自然林を保全する「都市緑地」の整備、約400台収容の南側駐輪場の新設も進めます。

住宅取得支援事業(継続) 平成28年度から開始された、親と同居・近居する世帯や多子世帯への住宅取得・リフォーム費用の助成は、人口の社会増を後押しする施策として定着しています。 平成30年度はさらに予算を増額し、市内業者による施工には10万円を加算するなど、地域経済の活性化も図ります。

タブレットPCの整備と情報教育 小学校6校の教育用パソコンをデスクトップ型からタブレット型へ更新します。 中学校は既に全校でタブレット化が完了しており、小学校も平成31年度までに完了する予定です。 また、電子黒板とあわせて活用する「指導用デジタル教科書」について、国語の全学年分を新たに整備します。

待機児童解消と教育・保育環境 待機児童解消のため、新たに小規模保育事業2施設と事業所内保育事業1施設を開設し、定員を拡大します。 また、内閣府が推進する「企業主導型保育事業」の誘致や制度周知を図り、地域枠の確保を働きかけます。 市立「よつば保育園」では3歳児以上の定員を10名拡大し、計150名体制とします。

市立病院の経営改善と体制刷新 平成29年度末の不良債務が約9億6,700万円に達する見込みであり、極めて厳しい経営状況にあります。 4月からは外科系医師である新病院長のもと、診療報酬改定に合わせた病棟再編や、大学医局との連携強化による消化器内科などの専門医招聘を進め、収益の確保と不良債務の解消を目指します。

健康都市推進と予防教育(新規) 「健康都市江別」として、市民の食習慣や野菜摂取量を把握するための「食と健康に関する実態調査」を酪農学園大学と連携して実施します。 また、中学生を対象とした「生活習慣病予防教室」を全8校で開始し、若いうちから正しい知識を身につける教育を強化します。

空家等対策と防犯・交通安全 「江別市空家等対策計画」に基づき、周辺に悪影響を及ぼす「特定空き家」の認定基準を運用し、所有者調査や適正管理の指導を行います。 防犯面では、市の施設における防犯カメラの管理運用基準(要綱)を策定し、適正な運用を図ります。 交通安全では、通学路における街頭指導の継続や高齢者への啓発に努めます。

シティプロモーションと地域活性化 定住・交流人口の増加に向け、ネットメディアのライターを招いた「市内PRツアー」を新たに実施し、江別の魅力を広く発信します。 また、学生の地域定着を図る自治体連携事業や、地域おこし協力隊による「大麻地区住みかえ相談」、特産品の返礼品を充実させた「ふるさと納税」の普及促進にも注力します。

ごみ処理手数料の減免拡大(在宅福祉の充実) 在宅で常時紙おむつを使用している世帯の負担軽減を図るため、ごみ処理手数料の減免対象を拡大します。これまでの子育て世帯等に加え、新たに「要介護3」の高齢者や「身体障害者手帳3級(下肢・体幹等)」、さらに「精神障害者保健福祉手帳1級」で紙おむつを使用している方なども対象に含まれることになります。

乳幼児等医療費助成の拡充(子育て支援) 子育て世帯の経済的負担を軽減するため、平成29年8月から実施している独自事業を継続・推進します。これにより、3歳から小学校就学前までの課税世帯の子供についても、通院医療費が初診時一部負担金のみで受診できるようになっています。

ランドセル来館の実施(放課後児童クラブ待機対策) 放課後児童クラブの待機児童対策として、江別第一小学校区(萩ケ岡児童センター)と文京台小学校区(森の子児童センター)の2か所で、下校後そのまま児童センターへ来館できる「ランドセル来館」を開始します。児童クラブに入会できなかった児童が放課後に安全に過ごせる場を確保し、利用時間は午後5時までとなります。

スクールソーシャルワーカーの増員と教育相談の強化 不登校やいじめ、家庭内での虐待、貧困など、児童生徒が抱える複雑・多様化した問題に対応するため、スクールソーシャルワーカーを2名から3名に増員します。また、教職員向けの研修会を新たに開催し、学校全体の教育相談スキルの向上と問題の早期発見・早期対応を図ります。

はしご付消防自動車の更新(防災体制の強化) 導入から23年が経過し老朽化した「はしご付消防自動車」を更新します。新しい車両は先端部分が屈折する機能を備えており、電線などの障害物を回避して迅速な救出活動が可能になるほか、バスケットの定員も増え、河川の水難救助など多角的な災害対応能力が向上します。

高砂駅北側の送迎車両用停車場の整備 JR高砂駅北側における車両の渋滞解消と交通安全を確保するため、送迎車両用の停車場(9台分)を整備します。平成27年度から進めてきた事業の最終年度として、周辺の環境調査(鳥類)を実施した上で工事を行い、平成30年12月ごろの完成を目指します。

住宅の耐震化推進支援の拡充 木造住宅の耐震化を促進するため、補助制度を大幅に拡充します。耐震診断の補助上限を3万円から8万9,000円へ、耐震改修の補助上限を30万円から82万2,000円へと引き上げるほか、新たに「補強設計」に対する補助(上限10万円)も新設します。

公共交通の再編と利便性の向上 地域公共交通網形成計画に基づき、平成30年10月から市内の一部でバス路線の再編を実施する予定です。また、公共交通の空白地帯となっている江北地区での試験運行や、豊幌地区における新たな交通手段(デマンド交通等)の導入に向けた住民アンケート調査などを進めます。

民泊(住宅宿泊事業)への対応と地域住民への周知 平成30年6月の住宅宿泊事業法(民泊新法)施行に合わせ、無届けや違法民泊による住民の不安を解消するため、北海道と連携して自治会等への丁寧な説明を行います。また、民泊施設と連携して江別の魅力を発信するなど、観光振興への活用も検討します。

財政調整基金と今後の運営 財政調整基金の年度末残高は約15億2,000万円(当初予算ベース)となる見込みですが、決算調整後も20億円を割り込む可能性があります。 今後、庁舎の耐震化・建て替えや市立病院への支援など、多額の財政需要が見込まれることから、事務事業の取捨選択や一般財源の削減など、より慎重でシビアな財政運営が求められています。

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