3月13日から3月21日にかけて、平成29年度予算を審査する予算特別委員会が開かれました。
平成29年度の一般会計予算は、江別の顔づくり事業や新栄団地建替事業などの継続事業に加え、乳幼児等医療費助成の拡大やコミュニティ・スクールの導入といった新規・拡充事業が盛り込まれました。財政状況は依然として厳しく、収支不足を補うため、財政調整基金から6億9,250万円を取り崩して予算を確保しています。
〇乳幼児等医療費助成の拡大(拡充) 子育て世帯の経済的負担を軽減するため、8月から3歳から小学校就学前までの通院医療費の助成を拡大します。現行の1割負担を初診時一部負担金のみとし、安心して子供を産み育てられる環境を整えます。
〇住宅取得支援事業(拡充) 人口減少対策として実施している親との同居・近居や多子世帯への住宅取得補助について、契約対象期間を従来の4月から3月1日に前倒しして拡大します。平成28年度は本制度により324人の転入が見込まれるなど、一定の定住促進効果を上げています。
〇えべつ型コミュニティ・スクールの導入(新規) 学校、家庭、地域が一体となって子供を育てる仕組みを作るため、全小・中学校に「学校運営委員会」を設置し、コミュニティ・スクールに指定します。これまでの地域による学校支援活動を尊重しつつ、学校運営方針への「熟議」と「承認」を行う合議体を構築します。
〇就学援助制度の充実(拡充) 経済的理由で就学が困難な世帯に対し、新たに小学校ではPTA会費、中学校ではPTA会費と生徒会費を支給項目に追加します。また、国が新入学児童生徒学用品費等の単価を引き上げる方針を示したことを受け、今後の対応を検討します。
〇子育て支援とICTの活用 スマートフォンアプリを活用した「子育て情報電子配信事業」を開始し、予防接種や健診記録、地域イベント等の情報をタイムリーに提供します。また、学校教育ではデジタル教科書の整備を進め、算数・数学は全学年、国語は段階的な整備を行い、情報教育の充実を図ります。
〇病児・病後児保育事業の強化 働く保護者の支援として、病児保育の利用者が少ない日に看護師や保育士が地域の保育所等を巡回する「巡回支援」を新たに実施します。感染症の流行情報の提供や予防対策の指導を通じて、施設内での感染拡大防止を目指します。
〇市立病院の経営改善 平成28年度に導入したDPC(包括支払い制度)や地域包括ケア病棟により診療単価は向上したものの、単年度資金収支は約2.3億円の赤字が見込まれる厳しい状況です。新公立病院改革プランに基づき、医師・看護師の確保と効率的な経営により健全化を推進します。
〇生活バス路線の維持(暫定措置) バス事業者の収支悪化に伴う減便・廃止を回避するため、市内完結3路線への補助を大幅に拡充します。1路線当たりの上限を1,000万円に引き上げ、地域公共交通の再編計画が策定されるまでの2年間、路線の維持を図ります。
〇シティプロモーションと観光振興 「食」を核にしたプロモーション活動や、GPS地図情報を活用したまち歩きイベントなど、ターゲットを絞った戦略的な情報発信を展開します。また、23年ぶりに観光入り込み客数が100万人を突破する見込みの中、新たな観光振興計画の策定を進めます。
〇空家等対策計画の策定(新規) 空き家の発生抑制、利活用、危険な空き家への対応を総合的に進めるため、学識経験者や市民による「空家等対策協議会」を設置し、実態調査に基づいた対策計画を策定します。
〇税収見込み 個人市民税は給与支払額の増加や納税義務者の増により前年度比3.8%増、法人市民税も企業の収益改善により4.4%増を見込んでいます。固定資産税を含めた市税全体では堅調に推移すると予測しています。
〇財政調整基金と中期見通し 平成29年度末の財政調整基金残高は約18.7億円となる見込みです。中期的な試算では、大規模投資や社会保障費の増大により収支不足が続くため、対策を講じない場合は平成31年度に基金が枯渇する恐れがあり、引き続き事務事業の見直しと慎重な財政運営が必要です。
